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赤ちゃんの予防スキンケア子育てオンライン座談会 ④
食物アレルギー編
食物アレルギーは乳幼児期に発生することが多いため、離乳食の開始時期や進め方には不安がつきもの。そこでみんなの体験談と医師のアドバイスもご紹介します。
参加メンバー
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みちよさん
1歳の息子が手をたたく姿と笑顔に日々癒される、自宅勤務のデザイナー -
ももこさん
6カ月の息子との今しかない二人っきりの時間を満喫する、育休中の販売員 -
ななこさん
まもなく育休復帰のため、家事育児の時短を模索中の会社員。子どもは4歳・7カ月 -
けいこさん
子どもは4歳と1歳の姉妹。二人の子育てに奮闘中の会社員
調べた通りに始めてみたけれど、
これでいいのか不安な離乳食
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ももこさん
離乳食は、かかりつけ医と相談しながら、生後5カ月からスタートしました。まだ始めて1カ月くらいなので、白米、野菜、果汁が中心です。やっと豆腐や白身魚を始めたくらいなのですが、卵だけはちょっと怖いです。
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けいこさん
我が家は2人とも、育児書通りに色々と順番にあげていました。卵もあげましたが、特にアレルギーは出ていません。下の子は、育児書にあった規定量をしっかり食べてくれるのでホッとしています(笑)。
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みちよさん
うちは肌が弱いので、アレルギーがありそうかなと思って、慎重に進めました。かかりつけ医と相談しながら、6カ月過ぎたあたりからちょっとずつ始めた感じです。卵も少量は大丈夫だったのですが、最近、量を増やしたら、肌に赤いプツプツがちょっと出てしまいました。
そういえば知らない、
食物アレルギーの症状
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ももこさん
ママ友のお子さんで重度の小麦アレルギーの子がいて、小麦製品を食べると呼吸困難になると聞きました。時間が経ってから症状が出ることもあるから、万が一、症状が出てしまったときのために、初めての食べ物をあげるときは、病院が開いている時間を考えて食べさせたほうがいいよとアドバイスをもらいました。
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みちよさん
なるほど。そういえば、食物アレルギーって反応したときにどんな症状になるとか、あまり知らないかも。
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ななこさん
うちはこの間、前から食べていたクルミをちょっと多めに食べたら、咳が出たのと、肌にブツブツがでて、もしかしたらアレルギーかもという症状がちょうど出ました。どんな症状が出るのかがわかっていると安心かもしれないですね。
食物アレルギーは予防できるの?
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ななこさん
うちの子は、夫に昔アトピーがあったり、花粉症があるので、もしかしたらアレルギー体質を受け継いでいるかなと心配で。離乳食は慎重にスタートしました。
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けいこさん
私は、離乳食について調べているときに、何かの記事で、食物アレルギーを予防するのに保湿が大事っていうのを読んだことがあります。肌の保湿ができているとアレルギーが出にくいって。保湿が大事なんだって、驚いた記憶があります。
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みちよさん
私も皮膚科の先生から聞きました。それもあって、肌が弱いぶん、食物アレルギー対策として、これからもしっかり保湿剤を塗り続けようと思っています。
「離乳食と食物アレルギーの正しい知識」
岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 特命教授
日本小児アレルギー学会理事 池田政憲先生
- Point1初めての食材は与える時間も注意
(病院が開いている平日午前中がおすすめ) - Point2湿疹やかさつきのある肌から食物アレルギーが起こる
- Point3予防スキンケアで食物アレルギー予防を
食物アレルギーの症状としては、皮膚が赤くなる、湿疹が出る、かゆみが出るという症状のほか、目の充血、むくみ、呼吸困難、嘔吐、下痢、意識障害など様々な症状があります。初めての食材を与えるときは、食後の赤ちゃんをよく観察し、万が一症状が出た際に、病院を受診できるよう、平日の午前中に食べさせるようにしましょう。
また、食物アレルギーの原因は遺伝的要因や、「卵や牛乳などたんぱく質の摂取量が増えたから」などと長らく信じられてきました。ですが、ここ10年ほど前から、湿疹やかさつきのある皮膚から食べ物の成分が入ると、体がそれを敵だと思い込んで攻撃するための抗体を作り、次にその食べ物を口にしたときに抗体が反応してアレルギー症状が起こることが新たにわかってきました。
湿疹やかさつきのある皮膚からの「食物アレルギー」を予防するため、生まれてすぐから、洗浄料で清潔にした肌を保湿剤で保護してバリア機能を助ける「予防スキンケア」をすることが、離乳食の進め方と共にとても重要です。