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Dr.が解決!赤ちゃんの予防スキンケアプレママ&ママ1,000人の調査編

赤ちゃんの体をしっかり洗い、保湿することがアレルギー予防でとても重要なことを知っていますか?
子どものアトピー性皮膚炎や食物アレルギーが増えているといわれている今、アレルギー予防におけるスキンケアの重要性について医師が解説します。

赤ちゃんの肌は潤っていると思っていませんか?

プレママの73.4%、ママの60.0%が「赤ちゃんの皮膚は大人と比べると水分量が多い」と回答。確かに赤ちゃんの肌は、もちもちしていて、潤っているように見えますが、実は皮膚が薄く、大人と比べてとても水分が蒸散しやすいのです。だからこそ、日々の保湿ケアは欠かせません。

アレルギーは肌から発症する!
知っているママが少ない重大なリスク

ママたちにとって赤ちゃんのアレルギーはとても心配なことです。最近の研究では、湿疹やかさつきのある肌からアレルゲン(アレルギーの原因となる物質)が入り、アレルギーを発症することがわかってきました。しかし、このことを知っているプレママは12.4%、ママは23.8%とごく少数。赤ちゃんの肌を洗浄料でしっかり洗い、保湿ケアすることで、肌のバリア機能を高め、アレルゲンの侵入を防ぐことが期待できます。そのため、赤ちゃんのスキンケアはアトピー性皮膚炎や食物アレルギーの予防として、とても重要なのです。

赤ちゃんの保湿ケアはいつから始める?

ママたちに保湿ケアの開始時期を聞いたところ23.7%が「産後1ヶ月より後」と回答。生まれる直前まで羊水に入っていた赤ちゃんの肌は、生まれた直後から乾燥が始まります。そのため、産後すぐ保湿ケアを始めることが重要といわれています。ですが、4人に1人のママが適切な時期から実践できていない状況がわかりました。

「乳幼児の保湿とアレルギーに関する意識調査」調査概要
・調査期間:2021年1月7日〜1月8日
・調査対象:第一子出産を控えた女性500名、第一子を1年以内に出産した母親500名
※アレルギー疾患で小児科・皮膚科に通院中、通院経験がある人を除く
・調査方法:インターネット調査

Doctotr's Voice

「予防スキンケア」で
赤ちゃんのすこやかな未来を守る

岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 特命教授
日本小児アレルギー学会理事 池田政憲先生

  1. Point1妊娠期から正しい情報収集を
  2. Point2アトピー性皮膚炎と食物アレルギーは深く関係する
  3. Point3保湿ケアは“産後すぐから10歳頃”まで
  1. ❶ 妊娠期から正しい情報収集を
    多くのママは赤ちゃんの肌は潤っていると誤解されています。しかし、実は、赤ちゃんの肌は大人と比べて、角質層の厚さが半分程度しかなく、水分の蒸散量が多く、バリア機能が未熟です。そのため、産後すぐから日々の保湿ケアを欠かさず行うことが重要です。また、汗や皮脂などの汚れがしっかり落とせていないと乳児湿疹などのトラブルにつながるため、洗浄料を使ってすみずみまでしっかり洗うことが大切です。妊娠期から正しい情報や知識を身につけ、毎日、洗浄+保湿の「予防スキンケア」を続けましょう。
  2. ❷ アトピー性皮膚炎と食物アレルギーは深く関係する
    乳児湿疹は乳児期にできる湿疹のことを指します。洗浄と保湿をしっかりすることで自然に治る赤ちゃんが多いのですが、中には、アトピー性皮膚炎の初期症状であることもあります。乳児湿疹を防ぐためには、皮膚についたアレルゲンを洗い落とし、皮膚を保湿して乾燥を防ぎ、アレルゲンが侵入できないような健康な肌を保つことが非常に重要です。乳児期にアトピー性皮膚炎がある場合、成長とともなって食物アレルギーやぜん息、鼻炎などほかのアレルギー疾患を発症する確率が高くなることがわかっています。(これをアレルギーマーチといいます)
    しかし、最近の研究により、アトピー性皮膚炎を予防できる可能性や、アレルギーマーチの進行を抑えられる可能性があることが分かってきました。例えば、アトピー性皮膚炎と食物アレルギーは深く関係しており、アトピー性皮膚炎の重症度に比例して、食物アレルギーを発症しやすくなるというデータがあります。生まれてすぐからの正しいスキンケア(洗浄+保湿)が大切だと言えます。
  3. ❸ 保湿ケアは“産後すぐから10歳頃”まで
    子どもの皮脂の分泌量は、生後3カ月ぐらいまではママのホルモンの影響で活発ですが、その時期を過ぎると急激に減り、10歳頃までは乾燥した状態が続きます。産後すぐから10歳頃までは保湿の習慣が必要な時期といえるでしょう。